月の庭

読書の記録と進捗メモ

南総里見八犬伝(一)(二)

 講談社青い鳥文庫南総里見八犬伝」のご紹介です。

こちら、全3巻なんですけど、近くの図書室に二巻までしか入っていませんでした。

なので今日は二巻までのご紹介です。

 

八犬伝初心者が手に取るにはちょうどよい分量ではないでしょうか。

子ども向けではありますが、まだ八犬伝を知らない大人もこのあたりから入ったほうが挫折せずに世界に入っていけると思います。

二巻まで読むと、八犬士が一通り登場しますよ。

表紙や挿絵が漫画チックなので、持ち歩くときはカバーを用意するといいかも。

ほぼ原作に忠実なようですけれど、オリジナルな部分もあるようです。

 

 

 

 

 子ども向けの本ですと、角川のつばさ文庫からも「南総里見八犬伝」が出ております。

 

 こちらはなんとあの長い「八犬伝」を、一冊にぎゅぎゅっと圧縮したものです。

けれど、けっしてあらすじだけになってはいません。文体もテンポよく、面白いと感じました。児童書、侮れませんよ。

本当の八犬伝初心者という方には、これが一番わかりやすいかもしれません。

 

 

そういわれても、児童書じゃいやだ。漫画みたいな挿絵も嫌だ!

という方にはこれ。

 

南総里見八犬伝 結城合戦始末

南総里見八犬伝 結城合戦始末

 

 表紙イラストもこれくらいなら電車の中で通勤時に読んでいても恥ずかしくないかと思います。

青い鳥文庫とつばさ文庫では、最初から犬塚信乃が主人公として登場してきますが、こちらの方はきちんと八犬士が誕生することになった経緯、「阿波の国の動乱」のお話から始まります。

ただ、ここからお話が始まっちゃうと、どうしても主人公である八犬士が一巻後半まで出てこないので、そこで脱落しそうになります。

「ちょっと、八犬伝って、八犬士が出てきて活躍する話じゃないの???」となるのですね。まあ、そう言う方は前半飛ばし読みでもいいんじゃないかな?

気になったら後から戻って読んでもいいわけですし。

ただ、こちらはまだ二巻までしか出ていないようで、完結していません。

一巻までだと、あの有名な芳流閣での戦いが始まる! というところまでで、八犬士も八名中まだ三人しか登場していないません。

原作に忠実なようですので、きちんと八犬伝を知りたいという方にはおすすめです。

私は一巻しか読んでないので、二巻目も読み終えたら、また紹介するかもしれません。

 

そしておまけです。

 

里見八犬伝  ブルーレイ [Blu-ray]

里見八犬伝 ブルーレイ [Blu-ray]

 

 

私の八犬伝との出会いは、実はこれでした。(笑)

薬師丸ひろ子ちゃん主演の映画です。

原作とはかなりかけ離れたところから入ってしまった感が拭えません。

しかし、これはこれで深く心に残る作品でした。

 

ほかにも八犬伝をモチーフにした作品は数多くあります。

私は桜庭一樹さんの「伏 贋作里見八犬伝」が好きです。

 

原作を読んでいれば、そういった作品も、より楽しめるのではないかと思います。

夏休みに、読んでみてはいかがでしょうか?

 

火花

今更なのでしょうが、ようやく読みました。

本は基本図書室で借りるので、流行っているものはなかなか借りづらいのです。

しかも、図書室の仕事を手伝っているもので、借りる方が続いているうちは、遠慮してしまいます。

 

さて又吉直樹さん作の「火花」についてです。

 

売れない芸人徳永を視点に、彼が憧れる先輩芸人の神谷について、語られていきます。

必要最低限の登場人物で、この二人の有り様が面々と綴られます。

芸人である又吉さんでなければ描くことのできない世界だなと思いました。

そういう世界に足を踏み入れたことのない人がうかつに手を出したら、もし同じような作品を書き上げたとしても、どこか嘘くさくなってしまうのでしょうね。

書くべき人が書くべきことを書いた作品なのだな、と感じました。

でも、芸人さんがこれを書くのって、意外と勇気がいるのではないでしょうか。

この作品を読んでしまうと、漫才を見ても軽い気分で笑えなくなってしまいそうです。

「あんなくっだらないことを、命かけてやってるんだぜ、この人たち……」って思ってしまいます。

いや、それってかっこいいんだけど、漫才師って笑われてなんぼでしょうしね。

ですから、漫才を見るときはこれからもこの作品のことは忘れて、無責任に笑っていようと思います。ええ、きっとそれが正しい観客なのでしょうから。

火花 (文春文庫)

火花 (文春文庫)

 

 少し残念に思うのは、ラストをまとめすぎた感があることでしょうか。

若手漫才師の切りっぱなしの日常みたいなものでも十分だったような気がします。